涙点プラグ治療について
涙は、涙腺で分泌され、まばたきによって、眼の表面全体に運ばれ眼を潤します。 その後、目頭の近くにある涙点(上涙点・下涙点)という穴から鼻腔へと排出されます。涙は10%が眼の表面から蒸発し、 残りの90%が上涙点・下涙点から流れ出るといわれています。

ドライアイとは何らかの原因で涙の量が少なくなったり、涙の質が変化する事により、眼球の表面に障害が生じる病気です。 涙の排出口である「涙点」を栓(涙点プラグ)でふさいで、少ない涙を眼の表面に溜めるドライアイの治療法です。
ドライアイでは涙腺から分泌される涙の量が少ないのに涙点から涙が排出され眼の表面が乾きます。 そこで、涙の排出口である「涙点」を栓(涙点プラグ)でふさいで、涙を眼の表面に溜めるようにするのが涙点プラグ治療です。

涙には細胞成長因子であるタンパク質やビタミンなどの重要な成分を含んでいます。これは点眼では補うことはできません。 涙点プラグを挿入することで、栄養を含んだ自分の涙で眼を潤すことができるのです。 涙に勝る目薬はないのです。
シリコン製プラグについて
涙点(シリコン)プラグ治療は実際にはこんなふうに行います。

点眼麻酔をし、顕微鏡で確認しながら涙点のサイズを専用の測定器で計測し、 涙点の大きさに合ったサイズのプラグを挿入します。
通常、涙点の測定からで挿入まで数分で終了します。痛みもほとんどありません。 短時間で装着でき、痛みもありません。
効果は、プラグを装着している限り、ずっと続きます。
違和感などがある場合は取り外しができます。
涙点は上涙点と下涙点の2箇所ありますがドライアイの程度により、上涙点と下涙点両方ふさぐか片方のみふさぐかを決めます。
液体コラーゲンプラグについて
涙点プラグ治療はシリコン製の固形プラグ以外に液体コラーゲンを注入する方法があります。
特殊なコラーゲンを涙点に入れます。
涙点に注入する時には液体ですが、15分ほど目を閉じていると、体温でゼリー状に固まり、固形のプラグと同様のはたらきをします。
涙点には細い管から注入するので、痛みはほとんどありません。
また、注入後も違和感や不快感がほとんどありません。
コラーゲンプラグは2ヶ月程度で分解されますので効果がうすれてきた時に再度注入が必要です。